波佐見焼のピアスに出会った

2017/09/16 2017/09/16

陶磁器が好きです(唐突)。
ガラスも好きなのですが、陶磁器には陶磁器の柔らかさと硬さの共存というか、独特の質感があって、それはそれで別物として好きです。両親が好きなので、幼い頃から何かと旅行等のたびに窯元めぐりとかに連れて行かれてたからかもしれませんね。当時は、割ったらいけないからじっとしてるのが、大変でしたけども。

そんな私ですが、昨日、とても素敵な陶磁器に巡り会えました。

波佐見焼

巡り会ったのは波佐見焼なのですが、波佐見焼と言えば「日用品」のイメージがとても強い気がします。常に日常の中にある、という感じ。

ルーツ自体は薩摩焼と同じく、文禄・慶長の役の際に大村喜前が連れ帰った陶工が興した焼き物になります。
本当にあの戦は焼き物戦争と言われるように、各地に陶工たちが連れ帰られていますよね。結果的に彼らは各地で新たな文化を築き上げましたが、そうでなかった陶工もいたのかもしれない、と思うと、何か考えてしまうところはあります。
まぁ、当時の各大名からしてみれば、ただ天下人の夢に付き合わされて異国の地くんだりまで自費で戦に行かなければならない中、何かを持ち帰らなければどうにもならないって話しだったのでしょうけれど。島津なんて、跡取りまで亡くしてるからね……。

ともあれ、そんな波佐見焼は最近いろんなところでお目にかかる機会が増えたように思います。
正確にはこれまでは敢えて波佐見焼という名称を掲げて販売されている機会が少なかったところを、きちんと波佐見焼として販売されている機会が増えた、といった感じでしょうか。お手頃価格で、これといって決まった形がないからか個性溢れるたくさんの窯元さんの作品を様々な場所で見付けられるようになったような気がしています。

彩雲窯 saiun-kiln

今回出会ったのは、彩雲窯さんの、波佐見焼のピアスでした。

たまたま鹿児島市の山形屋で開催されていた長崎物産展に足を運んだのですが(まるなか本舗のハトシと吉宗の茶碗蒸しを目当てに)、そこに出店してらして。偶然通りがかったところ、色とりどりのピアスが並んでいたので。

正直なところガラスも陶磁器も大好きだけれど自分で所有するとなると普段使うに使い切れませんし、結果的に実用性を考えて二の足を踏んでしまう事が多々あるのです。
ですが、薩摩切子でも最近はアクセサリーに加工して販売している事もありますが、こうやってアクセサリー加工されていると手軽に普段身につける事が出来るので、個人的にはとても嬉しいし助かるんですね。

今回はパッと見て一目惚れしたのが、この2つのデザインでした。
どちらもイヤリングで展示されていてピアスがなかったのですが、わざわざ在庫を確認して下さり、偶然どちらもピアスが在庫にあったので、これもご縁だろうと思ってどちらもお迎えして来ました。

こういったアクセサリーって、欲しいと思って改めて行った時には、もうなかったりしちゃうんですよね。巡り会って、欲しいと強く思って、その上で在庫があって予算との兼ね合いが成り立つなら、その衝動に従うようにしています。そうじゃないと、欲しかったなぁ……って思っても、もう巡り会えないんですもん。出会ったのが、ご縁。

陶磁器のピアスって初めてですが、柔らかくて暖かみがあるのに、実際は硬質でその分の艶もあって、とても不思議な感じにも見えてきます。あと、とても軽い。ガラスのピアスは長時間つけているとさすがに耳が痛くなるんですが、これは大丈夫そう。

ご家族で窯を営んでらっしゃるそうで、このピアスをはじめとしたアクセサリーは妹さんが手がけてらっしゃるんだとか。他の器も、鮮やかな青が印象的で、まるで吸い込まれそうな深さがありました。そこまでじっくり見れなかったので(ピアスにテンション上がりすぎて)、いずれ機会があれば窯を訪れてみたいな、と思います。長崎なら、行ける。波佐見なら、行けるから。遠くないから。

ページトップ